労働審判までの流れと準備

労働審判の申立てを受けてしまった場合、労働審判手続の流れについて理解しなければ、病院運営側に有利に労働審判を進めていく事が難しくなってしまいます。
この記事では、労働審判とは何か、労働審判の流れ、について解説していきます。

労働審判とは

労働審判とは、日本の法制度の一つで、不当解雇トラブル」や「未払い残業代トラブル」など、従業員と会社のトラブルを通常の裁判より簡略的な手続で解決する裁判所の手続でになります。
期日の回数制限があり、口頭による主張が重視されています。
労働審判手続は、原則として3回以内の期日で審理を終結させます。
労働審判手続きの流れは、調停、審判、訴訟へ移行など、いずれの解決策を目指すかによって、違いますので、手続の流れをあらかじめ把握しておかないと、全体を見据えた対処が難しくなります。

労働審判の流れ

  1. まず始めに、労働審判申立の原因となる、職場内での労働トラブルが発生します。
  2. スタッフ側が裁判所に申立書を提出され、裁判所から病院側に申立書が郵送されます。
  3. 裁判所からは第1回の期日の1週間程度前までに、「答弁書」を提出するように指定されますので、病院は指定された期日までに答弁書や反論の証拠を提出します。
  4. 第1回期日に裁判官や労働審判員が出席した当事者に直接質問するなどして審理します。
    裁判官1名と労働審判員2名で行われます。その他スタッフ本人とその弁護士、病院側から院長や管理者と病院側弁護士が出席するのが通常になります。
    この第一回期日がとても重要で、この日に解決への方向性が決まりますので、しっかりと準備をして挑みましょう。
  5. それから、第2回期日・第3回期日に裁判所からの調停案の提示と双方の検討をします。
  6. 調停がまとまらなかった場合は審判に進みます。
    労働審判の解決案は提示された翌日から2週間以内に、スタッフ側、病院側のいずれからも異議申し立てがなかった場合、確定します。
    しかし、この期間中にスタッフ側、病院側のいずれからから異議申し立てがあったら、労働審判として出された解決案は効力を失い、通常訴訟に移行します。

労働審判と通常訴訟

労働裁判は、短期間(平均70日程度)に簡略的な手続で進めることが出来ますが、まとまらなかった場合は通常訴訟に移行します。
通常訴訟は長期間(1年程度)かけて、正式な訴訟手続きを進めていくことになります。
通常訴訟に移行してしまうと、時間がとてもかかり、長期戦となってしまいますので、なるべく労働裁判でまとめられるように、準備を進めていきましょう。

まとめ

労働裁判を病院側に有利に進めていくには、きちんと流れを理解し、準備をすることが不可欠です。
労働審判制度が利用されるトラブルの内容としては、解雇・雇止めのトラブル、残業代をはじめとする賃金関係のトラブルが多いです。事前に知識をつけておく事も、スピード解決への近道になるでしょう。
労働審判の申立書が会社に届いた場合は、迅速に対応する必要がありますので、すぐに弁護士にご相談下さい。